Native Scout

ネイティブアメリカンの文化にはSCOUT(スカウト)と呼ばれる役割の人々が存在します。

部族を守護する存在であるSCOUTの生き方や技は、現代に生きる一般人にも非常に参考になるものばかりです。

かなり特殊で一般的ではない分野のため、これまであえてアップしていませんでした。

部族や大切な人々を守るSCOUT

 

SCOUTは部族の目と耳となりあらゆる情報を収集し、部族と大地が共存し存続できるように導きます。例えば部族が生きるために必要な資源情報や、資源枯渇を避けるための移住地調査、脅威となる外敵の動向など、その活動は多岐にわたります。

 

SCOUTはどんな環境でも生存し、ありのままの様々な情報を集め、持ち帰るため、トラッキング、カモフラージュ、ストーキング、サバイバル能力のエキスパートでもあります。

カモフラージュ

 

Wild And Native の特別講師でおられるＳ氏の言葉で印象的な言葉があります。

 

「見つからなければやられない」

 

環境に溶け込むSCOUTのカモフラージュは生存率を高め、かつありのままの情報を観察するためにとても重要な技術です。

 

ストーキング

 

ストーキングもカモフラージュのように、周囲の環境に溶け込み、情報の収集や接近離脱に必要な重要な技術です。

動植物などの自然界にある動きを取り入れます。

      

トラッキング

 

SCOUTのトラッキングとは僅かな痕跡から相手の情報を読み取り、分析、追跡する技術の事です。さらに、地上に残る痕跡だけでなく、動植物や地形、気象など自然界のあらゆる存在が対象となり、それらを深く観察し理解することにまで及びます。

 

SCOUTは感情を制御し純粋な情報を持ち帰ります。

 

 

サバイバル

 

SCOUTはどんな環境にも溶け込み情報を収集します。そのためにあらゆる環境で生存できるサバイバル能力が必須となります。

 

サバイバル技術には自然の中での衣食住や狩り、野草、ブッシュクラフトなどあらゆるものが含まれます。

 

 

あらゆるものを味方にする

 

SCOUTはあらゆるものを味方にします。地形、気象、環境、闇夜、動植物、時には不利な状況でさえもです。

 

例えば自然に溶け込むときも、「隠れる」というより「自然の懐に抱かれ守ってもらう」といった感じです。自然はSCOUTに力を授け、SCOUTはホームである自然の中で負けることはありません。

愛と自己犠牲

 

SCOUTは人間だけでなく、産みの母である大地や、その元で共に生きるすべての命が調和し共存できるように働きます。

 

その任務上、SCOUTであることはほとんど誰も知らず、孤独や寒さ、飢えなど様々な苦痛に耐えて生涯をその任務に捧げます。それが最高の名誉と誇り、そしてSCOUTの力となります。

 

すべては愛する人々や大地のために成され、その時SCOUTの力が最大限に発揮されます。

教室の目的

  

現代においてテロ、紛争、災害、犯罪、治安悪化など自分や家族が危険に遭遇するシナリオは多くあります。SCOUTの技を知るだけでも有事の際に生存率は確実に高まります。

 

教室ではそんなSCOUTの技を、必要としている人と共有することが目的の一つです。

 

よく狩猟メインで教室を開いていると勘違いされるのですが、僕自身や教室での狩猟の優先順位は低く、より多くの人と身を守る術を共有することを大事にしています。

SCOUT技術の効果

 

歴史的にSCOUT技術の効果が多く実証されてきました。

現代では特殊で危険な職務に就く人々に受け継がれ、高く評価されています。僕も同じようにSCOUT教育を受け、実戦でその効果を体感しました。

 

Wild And Native

 

川口拓さんや特別講師であるS氏は、SCOUT技術を基にした非常に質の高い危機管理教育を防衛省をはじめとする官公省庁や民間組織、企業に普及しています。

 

一般人でもWild And Nativeで開催されるSCOUTワークショップ座を受講可能です。拓さんのワークショップは穏やかで楽しく、とても良い雰囲気なのでおススメです。ダジャレが多い。

 

参考 Wild And Native

 

 

戦場行動マニュアル

 

拓さんが書いている本で最近出ました。この本では民間人でも活用できるスカウトの技が紹介されていて、有事の際に自分や家族などの命を守るためにとても役立つ本です。

 

自衛隊最強の舞台へ‐偵察・潜入・サバイバル編

 

スカウトの技は陸上自衛隊でも実際に取り入れられていて、この本の中でも拓さんがインストラクターとして登場し隊員を指導しておられます。