引き金を引く判断力

 

最近思うのですが、引き金を引く判断力が大切だなと改めて思います。

 

単に引金を引くだけなら子供でもできるのですが、それが実戦状況下でいろんな要素がある中だと、なかなか難しいしのです。

 

引き金だけなら簡単に引ける話です

 

単に引き金を引いて撃つだけなら子供でも簡単に撃てます。

もちろん日本では許可を取ってからですし、安全管理など色々あります。

 

とりあえず撃ってしまう事が意外とある

 

追い込み、待ち、忍び、何でもいいです。銃で狩猟中に←写真のような状況になったらすぐに撃ってしまう人がいます。

 

もちろん撃つ前の状況観察は不十分になり、失中失敗になることも少なくありません。

 

 

 

 

 上手で信頼できる人はあえて”撃たない”選択肢を選べる

 

ベテランの射手はあえて撃たない事があります。ベテランに共通するのが、よく周りを見ていて人の話を静かに聞ける人だったり気さくな感じです。逆に見栄っ張りや感情的な人、横柄な人はいません。

 

ベテランは、自分の気配、獲物の行動と周囲観察、群れの数、警戒度、α個体、射線、射距離、安土、狙点、銃の状態、弾種、自分以外の人間、日の入り時間、搬出時間、など色々考えて不安があれば撃たないし、撃たなければ事故はしないし機会はまた来ると言います。

経験値の少ない人は無理して撃つ

 

ライフルを持っている人でも、あまり捕獲経験の無い人は無理をして発砲して外すことが多い印象です。

 

良い捕獲場所情報を共有しても、無理をして発砲して外します。射距離50m未満でもです。場所が使えなくなってしまいます...

 

理由はやはり経験不足、人間関係やノルマなどのプレッシャー、焦り、欲など色々あると思います。

色々な人が集まっての射撃は怖い

 

仕事や猟友会絡みで追い込み捕獲をやることがあります。特に猟友会関係で体験した事案では、常時トリガーフィンガー、人に銃口向ける、脱砲しない、山で迷う、自分の銃の分解結合や装填方法知らない、8発速射音して1頭捕獲(どんな弾倉?)、無線交信カオス、捕獲個体を蹴飛ばして沢に投棄、猟犬に発砲投棄、テクニカル車的な軽トラと荷台に射手、などキリがありません。

 

若いだけで経験不足ならまだ更生できますが、ほとんどがいい歳の方々です。写真のようなベトナム戦に似た緊張と恐怖がありました。

 

 

一瞬の中で正確な状況判断は困難

 

特に追込み猟をやっていれば、獣が一気に飛び出してきて走り去ることも多いです。その一瞬の中、周囲に人がいる状況で、上記のような状況判断ができるでしょうか。

 

 

 

簡単な事の様で中々できる人がいない

 

撃たない選択は簡単なようで、難しいです。実は高度な状況判断が必要だからです。

 

 

教育訓練を受けた人はやはり”撃たない”判断ができる

 

スカウトスナイパーなど、適切な教育訓練を受けた人はやはり撃たない判断力を持っています。状況判断や指揮命令系統の重要性もしっかり理解しています。

 

それはそうですよね、下手な1発が取り返しのつかない社会問題や国際問題などに発展しかねないですから。

少なくとも狩猟においては撃たなければ次がある

 

失敗すれば相手は学習します。スマートディアです。

獣の個体数が多い地域で、猟友会レベルではスマートディア化は問題視されない概念です。しかし公共事業となるとそうはいきません。厳しい捕獲環境や仕様書などで1頭の重みが全く違うからです。ベテラン射手は3頭群がいても瞬時に前頭即倒させる自信がなければ撃ちません。撃たなければ次のチャンスがあるのです。

 的確な判断力を養うために

  

周囲の信頼できる先輩達と安全に仕事ができるように、自分もまだまだ訓練が必要です。

 

多忙な毎日の中でも、できることは色々とあるはずです。

急ぎ過ぎず周囲や物事を観察する、人との会話を静かに聞く、動体視力を養う、挙銃練習、規則正しい生活、心のゆとりやリラックスなどいろいろ結びつくことはあると思います。