Wide Angle Vision

 

自然の中で視野を広げることはとても大切なことです。

 

 

視野の広げ方や、どう役立つのか、普段どのよう心がけるか、メモ程度にここに書いておこうと思います。

視野の種類は大きく二つある

 

・WIDE ANGLE VISION ・TUNNEL VISION この二つがあるようです。それぞれどんなものか以下に書きます。

 

TUNNEL VISION(以下TV)

 

・視覚に集中する

・視野が狭くなる

・文字や細かな形を認識するために使う

・視覚以外の感覚をあまり使わなくなる

・理論的>感覚的・本能的 な脳が刺激される

・現代生活ではこのTVがいつも求められる

・野生動物は普段この視野にはならない

WIDE ANGLE VISION(以下WAV)

 

・視野を広く持つ=OWL EYES/梟の目とも呼ばれる

・左右視界が180~190くらい、上下が150度くらい周辺視で全体を見る感じ

・周辺視で全体をぼんやり見る感じで、何かに注視しない

・何かに集中しないので落ち着ける

・落ち着けるので他の感覚も高まる

・五感が高まる

・理論的<感覚的・本能的 な脳が刺激される

・現代生活では忘れがちな視野

・野生動物は普段この視野でいる

どっちが良いのか

 

どっちが良いという事ではなく、使うタイミングが大切みたいです。

TVは社会生活を送る上で、文字を読んだり、考えたりと必要なものです。現代生活を送っているとTVでいることが多くなっているかもしれません。野生動物がTVをするときというのは何か重要なことに集中して全力で行動するときだけです。それは求愛・捕食・逃走する時です。しかし、野生動物はぎりぎりまでTVを避けています。それはTVになることで周りのことを感じにくくなってしまい、自分に近づく危険を見逃してしまうかもしれないからです。それで野生動物はほとんどの時間をWAVで過ごしています。一般的に死の影は、とてもゆっくりと静かに近づいてくるものですが、それを教えてくれる、生き物が持っている最大の武器が五感でありWAVです。TVは死を招く一番の原因でもあります。

危険なとき

 

何かに集中している時、周りが見えていない時はとても危険です。

 

僕が鹿を捕る時で多いのは、鹿が食物や発情期で周りが見えていないときです。

 

恐怖で簡単に逃げ出してこちらに姿を見せてしまう。これは経験の浅い若い野生動物に多いのですが、容易に追跡や射撃ができます。経験豊富な個体はWAVでこちらに早く気づき、落ち着いてじっとしてやり過ごしたり、そっと忍び立ち去るので、捕獲が困難です。

 

山ではほとんどWAV

昔ですが、追跡や忍び猟をしているときよく言われたことがあります。「あまり下ばかり見ないで、WAVを使って10-20mくらい先を常に見なさい。下ばかりTVで見ていると、痕跡を見失い、近くの獲物にも気が付かない。WAVであれば痕跡が遠くまで見えるし、獲物にも気が付く。自分で意識して何かを見つけようとするのではなく、WAVが、身体が見つけて教えてくれるようになる。」と。TVは細かな痕跡の識別や仕留めるときぐらいです。

災害やテロなど発生したその時

 

何か崩落してくるとか明らかに危険な状況では、すぐ動かなければいけませんが、状況も分からず飛び出してしまうのは危険です。突発的な状況下で理論的な思考をするのは難しいです。普通は恐怖を感じて震えたり、竦んで動けないものです。その時一瞬でもいいのでWAVになって周囲の状況や自分自身を感じて下さい。そして望みのある方法を感じ、我に返って行動します。この行動だけでも生存率は上がります。何かあったその時、自分や大切な人を助けられるのは自分しかいないです。

WIDE ANGLE VISION, OWL EYES, 梟の目, 練習方法は

 

簡単な練習方法や遊びがいろいろあって、普段から練習しているといいです。普段の健康のため、何かあったときのため、とても役立ちます。先日も東京の学生さんに来ていただいて、いろいろ聞いていただけました。

 

詳しくはここに書ききれないので、教室で説明しています。英語サイトだったらたくさん情報もあるでしょう。ただ、静かな場所で、広い景色を眺めながらぼんやりリラックスするのはとても良い事です。ぜひやってみてください。

 

退屈かもしれませんが...

 

WAVや感覚的な練習はけっこう退屈かもしれません。ゆっくりだし時間はかかるし、派手さが無い。練習中に寝てしまう人もいます。

 

しかしWAVは命を助けてくれる大切な技術なので、教室では最初のほうに、基礎的なサバイバル技術とともに紹介しています。

 

 

 

最後に「四つの世界」のことを書いて締めようと思います

 

Native American の文化では四つの世界(FOUR WORLD)という考えがあります。全ての物事に当てはまるみたいなのですが、例えば心、方角や季節、生命の段階、自然の元素、自然の力など全てです。瞑想においても大切な概念です。

 

WAVは、人がこの全ての物事を感じ、大地と一つになる(ONENESS)ための入り口であり、一番大切な方法だと教わりました。

 

そして心の段階も四つの世界に分かれるらしいのですが、現代科学だと脳波の波長の段階で分けられています。 β→α→θ→δ の順で、右に行くほど高次な状態です。

 

β は落ち着き無い状態で心身ともに本来の能力を発揮できない状態です。TVだとこれになりやすい。

α は落ち着いていて、記憶力や治癒力など身体能力が一気に向上します。WAVだとこれになりやすい。

θ,δ シャーマンやヒーラーの領域で過去や未来、精霊を感じることができる。

 

ネイティブの人々はβ の状態を Land of living dead とか死や肉体的・物質的な現世に囚われている良くない状態のように言っていました。だから普段からα の状態でいることを大切にしていたようです。δ,θ は最高の領域で、自由にその領域に入ることのできるヒーラーやシャーマン、スカウトと呼ばれる人々は部族を導く重要な存在でした。

 

 

四つの世界やWikipediaの脳波シューマン共振と言う地球の周波数など、共通性があって面白いです。

名称 読み 周波数帯域
δ波 デルタ波 1-3Hz
θ波 シータ波 4-7Hz
α波 アルファ波 8-13Hz
β波 ベータ波 14-Hz

"一般に健常者では、安静・閉眼・覚醒状態では後頭部を中心にα波が多く出現する。また睡眠の深さ(睡眠段階)は脳波の周波数などに基づいて分類されている。健常成人の安静覚醒閉眼時では、後頭部優位に出現するα波が基礎律動となる。25~65歳の正常成人では9~11Hzのαが後頭部優位に出現し、開眼、光、音刺激などで抑制される。周波数の変動は1Hz以内である。"

 

 

僕自身、WAV をすることでα っぽい状態にはなっています。逆に仕事が忙しくてβ のような状態が続いて、失敗の連続というときもあります。なので何か上手く行っていないときは、静かなところでぼーっと過ごすようにしています。